「今度こそダイエットを成功させる10の方法」を順番にお読みの方は、
#01 更年期太りの原因を理解する
#02 朝食とたんぱく質で代謝を上げる
と学んできました。
そして、次に必要なのは“身体を動かす”こと。更年期の身体にとって、運動は体重を減らすためだけじゃありません。落ちていく筋肉を守り、代謝を維持するために、運動を習慣化することが何よりも大切です。
この章では、運動の重要性や効果、具体的にどんなことをすると良いのかを学んでいきましょう!
激しすぎる運動は逆効果?1日10分から始める習慣がカギ
「運動しなきゃ」と思うと、つい長時間のジョギングや、激しいトレーニングを想像してしまいがち。でも、更年期の身体にとって、それは逆効果になることもあります。過度な運動は、ストレスホルモン(コルチゾール)を増加させ、脂肪の蓄積や体調不良につながるリスクもあります。特に学生時代に運動部経験などがなく、最後の運動は学校の体育の授業…のような方は、“ガチトレ”ではなく、日常に溶け込む「軽い運動」から習慣化することです。
では、どのくらい運動をしたら良いのか?
まずは、10分の運動からでもOK!……なのですが、もちろん運動量が増えるほど効果は上がります。でも、やりたいのは「10分の運動」ではなくて、「運動の習慣化」なのです。だから、最初は無理せず、10分からスタート。それが習慣になってきたら、少しずつ15分、20分…と伸ばしていきましょう。最長でも筋トレなら1時間、有酸素運動なら40分程度が一般的にはオススメです。
「楽なことだけでは結果は出にくい」——これは現実。でも、最初から完璧を目指す必要はありません。大切なのは、“始めること”と“続けること”。
運動すると“頭も良くなる”ってホント?
実はこれ、ほんとです。筋トレや有酸素運動の効果は、見た目や代謝だけにとどまりません。実は「頭も良くなる」んです。
特に注目されているのが、運動によって脳内で分泌される「BDNF(脳由来神経栄養因子)」という物質。このBDNFは、記憶や学習をつかさどる海馬や、集中力を担当する前頭前野を活性化して脳を元気にしてくれる存在。運動でBDNFが増えると、記憶力や注意力、集中力が向上することが複数の研究で示されています。
また、運動は「ストレスに強くなる脳」を作るのにも役立ちます。運動中に分泌されるエンドルフィンやドーパミンは、気分を安定させる効果があり、メンタルの強さや感情コントロール力も高まります。さらに、運動は「計画」「反復」「適切な負荷の調整」など、論理的思考やセルフマネジメントの要素を自然と養う習慣でもあります。
身体だけじゃなく、脳もスッキリ。運動はまさに、全身まるごとのメンテナンスです。
エンドルフィンとは?
「脳内のモルヒネ」とも呼ばれる神経伝達物質。強い幸福感やリラックス感をもたらし、痛みを和らげたり、ストレスを軽減する効果があります。運動後の「なんか気分いい!」は、このおかげ。
ドーパミンとは?
やる気や快感を生む「報酬系ホルモン」。目標に向かって頑張るときに分泌され、集中力やモチベーションをアップさせる働きがあります。筋トレ後の「もっとやりたい」も、ドーパミンの力。
こんなにある!筋トレ・有酸素運動の効果
- 基礎代謝がアップし、太りにくい身体になる
→ 何もしてなくてもカロリーを消費しやすくなる! - 筋肉量の維持・向上(筋トレ)
→ 有酸素だけじゃ維持できない。筋トレとの合わせ技が最強。 - 脂肪燃焼効果が長時間続く(アフターバーン効果)
→ 特に筋トレ後は燃焼モードが続く! - 冷えの改善&血流促進(有酸素運動)
→ ウォーキングやジョグは“全身の巡り”を良くしてくれる。 - 姿勢が良くなり、見た目年齢が若返る
→ 体幹が安定して猫背予防にも。 - 骨密度の維持に貢献
→ 骨粗しょう症予防にも◎。 - 血糖値コントロールに役立つ
→ 有酸素運動は“食後血糖値の急上昇”を防ぐ救世主! - メンタルが安定しやすくなる
→ リズム運動でセロトニン分泌が増え、気分が上がる! - セルフイメージが上がり、自信がつく
→ 「今日もやれた!」という満足感が、明日の原動力に。 - 更年期症状の緩和にもつながる
→ 自律神経のバランスが整い、不調がラクになる。
筋トレvs有酸素運動、どちらをやれば良いの?
「本気で痩せたい」
そう思ったなら、まず最初に受け入れてほしい事実があります。それは――筋トレは“あってもいい”選択肢ではなく、“なきゃ始まらない”必須条件だということです。
とにかく「筋トレ」が必須です。痩せたいと思う方は、脂肪燃焼というキーワードに惹かれて、有酸素運動をやってしまいがちですが筋力低下など後々の後悔に繋がります。リバウンドをしないためにも筋肉量を増やして燃やせる土台を作ってから、有酸素運動を追加するのが一番いいと思います。
有酸素運動だけでは足りない理由
もちろんウォーキングやストレッチも大切ですが、更年期以降に加速する“筋肉の減少”は、有酸素運動だけでは止められません。筋肉は代謝の中心的な存在。減ってしまえば、基礎代謝は下がり、脂肪はますますつきやすくなります。
特に更年期以降、女性の筋肉量は年間1.5〜2%のスピードで減少。
何も対策をしなければ、10年で15〜20%の筋肉を失う計算です。
しかも、筋肉1kgが減るごとに、基礎代謝は1日あたり約50kcalダウン。
積み重なれば、年々「太りやすく・痩せにくい身体」へまっしぐら…という流れに。それが嫌なら、しっかり筋トレに取り組むことが必須なのです。
筋トレが痩せ体質に効果的な2つの理由
EPOC(運動後過剰酸素消費)効果
- 筋トレ後、身体は“回復モード”に突入
- 24〜48時間、カロリーを燃やし続ける状態が持続
- 有酸素よりも、実は消費カロリーが高くなる!
筋肉が増えると、何もしなくても痩せやすくなる
→ 筋肉はエネルギー消費量が大きい組織
→ 増えるほど、じっとしていても消費カロリーが増える体質に!
「筋肉つきすぎるのが不安…」は心配不要!
よくある誤解が、「筋トレするとムキムキになっちゃうんじゃ?」という心配。でも実際、女性はテストステロン(筋肉ホルモン)の量が男性の15〜20分の1程度。
つまり、筋肉が“つきすぎる”ことはまず起こりません。むしろ、適度な筋肉があることで、身体のラインが引き締まり、見た目も若々しくなります。
女性にこそ「複合筋トレ」が必要
女性の筋トレは、“効率よく・確実に代謝を上げる”ことがカギ。オススメは、複数の関節と筋肉を同時に動かす「複合運動」です。筋トレにはざっくり説明すると2種類あって、単関節運動(Isolation Exercise)と多関節運動(Compound Exercise)があります。突然の専門用語で申し訳ありませんが…日本語って便利なので、漢字の雰囲気だけでお分かりかと思います。
単関節運動=1つの関節だけを動かす運動
多関節運動=2つ以上の複数の関節を動かす運動
動く関節が多いほど、たくさんの筋肉を動かさなければいけないのはイメージできると思います。筋トレの種目で例えると以下の通り。
- スクワット
- ランジ
- デッドリフト
- プッシュアップ(腕立て伏せ)
- チェストプレス
- ローイング など
とくに下半身の筋肉は、身体の中で一番大きく、代謝への影響も大!ここを鍛えれば、脂肪燃焼スイッチが一気に入ります。
筋トレの頻度・強度・注意点
- 頻度:週2〜3回が理想的
→ 同じ部位は48時間あけて、回復の時間を確保 - 強度:8〜12回で限界を感じる重さ
→ 軽すぎても効果は出ず、重すぎるとケガの原因に
※自重の場合は、下半身種目15〜20回、上半身は10〜15回を目安に
筋トレ+有酸素運動オススメの組み合わせ
筋トレと有酸素運動の両方をやれと言われても、体力的にキツすぎる…という方も多いかなと思います。また、急にダンベルを持って筋トレを行ったりするのはケガのリスクもあるので、オススメめできません。まずは、以下のような自重でできるスクワットやプランクなどに、軽い有酸素運動を組み合わせて、週に2〜3回行ってみましょう。
- スクワット 15回×3セット
- プッシュアップ(腕立て伏せ/膝つきOK)10回×2セット
- ウォーキング 10分
筋トレにスクワットとプッシュアップを推奨する理由は、「効率の良い全身運動」だから。
スクワットとプッシュアップは、複数の関節と筋肉が一度に動くので、効率的に全身を鍛えたい人にぴったりな種目なのです。スクワットで下半身、プッシュアップで上半身、そして両方とも体幹を鍛えてくれますので、とても良い組み合わせかなと思います。天気が悪くてウォーキングに行けない時は、お家の中で足踏みをするだけでも◎階段がある人は、踏み台昇降も良いですね!
特別な道具も不要。
自宅のリビングでOK。
時間がない日は、スクワットだけ、ウォーキングだけになってしまってOK。
まずは10分だけの運動でも、「やらないよりも100倍マシ」です。
まとめ「身体も脳もリフレッシュ」——これが運動の本当の力
筋トレや有酸素運動を日常に取り入れることは、ただ痩せるためだけじゃありません。身体を鍛えながら、脳までパフォーマンスアップする——それが今、科学でも証明されつつある運動の“本質”です。
「10分でも動く」この小さな積み重ねが、未来の身体を変えていきます。 慣れてきたら、運動時間や負荷を少しずつ増やしていきましょう。でも、やる気が出ない日は、無理せずサボってもOK。でも3日連続でサボらないように!(笑)3日坊主って、3日以上続けられないというよりは、3日サボるともう再スタートができない、やる気がなくなっちゃうってことだと思うんですよね。だから2日までならサボって良いと思います。
じゃあ早速、今日からスクワットを始めてください。
無理せず、でも確実に変わるために。

